Max MusicとBlanco y Negro:ダンスを街のレコード屋に届けた2つのレーベル
コンピレーション、マキシ、プロモ盤。スペインのダンス系の棚でいちばん頻繁に出てくる2つのレーベルと、いまでもリメンバーの箱をいちばん安く組めるのがここである理由。
、Equipo beatdo公開。
スペインで年上の兄から受け継いだレコード箱を開ければ、ほかの何よりも先に目に入るロゴが2つある。Max MusicとBlanco y Negroのアナログ盤を探すというのは、ただの2レーベルを探すことではない。ダンスミュージックが街のレコード屋へ、デパートへ、ガソリンスタンドの回転ラックへと届くために使われたインフラそのものを探すことだ。ハード系が爆発する以前のスペインのダンスについて、当店の商品ページでもっとも頻繁に登場する名前が、この2つである。
当店のカタログでは、Max Musicは80年代半ばから90年代末までのカタログ番号で登場する。Blanco y Negroはもっと長い。80年代半ばから2000年代に十分入り込んだあたりまでだ。この20年近い重なりがあるおかげで、この2つの名前がこの国の踊りの趣味の地図として、年ごとに機能してくれる。
なぜこの2レーベルがダンスの入口だったのか
ダウンロードなど存在せず、マキシを輸入するというのが専門店にコネのある誰かを知っていることを意味した時代、ヨーロッパの一曲がスペインの十代に届くまでの普通のルートは、国内ライセンスを通っていた。誰かがここで発売し、ここでプレスし、電子音楽専門店ではない店に置く。ただの「レコード屋」だ。
それがこの2つのカタログの果たしていた役割である。単なるアーティストのレーベルではなかった。イタリア、ドイツ、ベルギー、オランダで作られた音楽の流通チャンネルであり、同時にこの国のスタジオで作られたもののプラットフォームでもあった。同じ番号の中に、ライセンス曲と、追跡不可能な別名で署名された国内制作が同居することもあった。
DJブースと家のリビングをつなぐ橋
クラブで鳴っていたものと、家庭用フォーマットで売られていたものの間には、大きな違いがある。多くの曲は輸入マキシで何か月もプレイされ、誰にでもわかるヒットになってからようやくスペインのコンピレーションに登場した。特定の時期にプレイされていたものを再構成しようとしているなら、このズレを理解しておくとよい。コンピレーションはたいてい、ブースより一歩後ろを歩いている。
このシーンの全体像、初期から全部が加速していく時期までは、この話題の柱になる記事リメンバー:スペインのDJブースで鳴っていたハードダンスのガイドにまとめてある。ここではこの2レーベルという具体的な土地に留まる。
輸入盤を装った国内制作
いかにも当時らしい習慣がある。スペイン制作をイタリア風や英語風に聞こえる名前で署名することだ。詐欺ではなく、商業的な戦略だった。つまり、輸入盤の顔をしたレコードが、家から30分のスタジオで作られた国内プレスであることは十分にありうる。それを知る唯一の方法は、裏ジャケットの小さなクレジットとレーベル面の情報を読むことで、アーティスト名を見ることではない。
80年代から2000年代へ、カタログはどう変わるか
この2レーベルを年代順に追うのは、ほぼスペインのダンス史を追うことに等しい。流行を決めていたからではなく、流行に素早く反応していたからだ。あるシーズンに何かが当たれば、次のシーズンのカタログは丸ごとその方向に振れた。
80年代半ばから90年代初頭:italo、hi-NRG、そして到来するHouse
もっとも古い区間では、シンセの音色とメロディックなヴォーカル、今なら italo や hi-NRG とラベルを貼るあの手のもの、そしてHouseの最初の入り口が多く見られる。この時期のマキシは、ミックス前提のロングバージョンが入っていることが多く、イントロは十分に長く、パートの切り分けも明快だ。本当にプレイされていたレコードであり、だからこそ後年のものより摩耗した状態で出てくる頻度が高い。
90年代後半:Eurodanceとmáquina
このあたりでカタログは、歌のサビを持つEurodanceと、地域ごとに呼び名が違ったもの――máquina、mákina、bakalao(バレンシア周辺の「ルタ・デル・バカラオ」で鳴っていた高速ダンス)――で埋まる。テンポは上がり、リズムは硬くなり、コンピレーションは20曲入りでノンストップミックスの2枚組LPになる。プレス量がもっとも多い区間であり、結果として今日いちばん手に入れやすい区間でもある。
2000年代:Trance、リミックス、アナログ盤の最終章
最後の区間では、消費のメインフォーマットとしてすでにCDと共存しており、12"の多くはプレイする人向けの商品になっていく。だからこの時期のレコードは状態がよいことが多い。プレス数が少なく、より限定された客層に売られたからだ。当店の箱にはこの2レーベル以外でもその時期の例がある。2006年のFerry CorstenのWhatever!や、StargateのBeams Of Lightなどで、あのカタログ群が閉じつつあったころ音がどこへ向かっていたのかを理解する助けになる。
フォーマット:何が出てくるか、それぞれ何を意味するか
ここが実用的な部分だ。同じロゴの裏側に、価格も用途もリスクもまったく違う3種類のモノがありうる。これを混同するのが、始めたばかりの人のいちばん多い間違いである。
コンピレーション:安くたくさんの音楽、ただし小さい文字あり
2枚組コンピレーションはこれらのカタログの主役フォーマットで、おそらく最良の出発点だ。あるシーズンの全体像を一撃で手に入れられる。小さい文字の部分はこうだ。収録曲はしばしば編集された短いバージョンで、オリジナルのマキシに入っているロングミックスではない。プレイ用に曲を探していてエクステンデッドが欲しいなら、決める前に裏ジャケットに印刷された収録時間を確認すること。
もうひとつ。コンピレーションはよく扱われ、毎日ジャケットから出し入れされたので、2枚組の見開きジャケットは角と背が傷む。音は完璧なのにジャケットはボロボロというレコードはありうるし、それは商品ページに書かれているべき情報だ。
マキシ:プレイする人のフォーマット
12"には、ブースで使えるバージョンが入っている。extended、dub、instrumental、リミックス。3〜4曲がしっかり離れて溝も太く刻まれているのが普通で、それがレベルの高さと押しの強さになる。同時にいちばん回されてきたフォーマットでもある。各面の頭、針が落ちる最初の数周の状態をよく見ること。暗い中で何年もプレイされた摩耗はそこに集まる。
プロモ盤:刻印、ステッカー、片面白紙
プロモ盤はラジオ局とプレイする人に送られたもので、店では売られていない。エンボスの刻印、promoの文字が入ったステッカー、白ラベル、無溝の片面などで見分けられる。自動的に価値が高いわけではないが、プレス数は少ないことが多く、商業盤に入らなかったミックスを含む場合もある。余分に払う前に、どのバージョンが正確に入っているかを確認すること。違うミックスのないレア盤は、きれいなラベルにすぎない。
この時代のレーベル面と裏ジャケットの読み方
コンディションの話は別の記事にある。ここで身につけてほしいのは、手にしているものが何なのかを見分けることだ。この時期のスペイン・プレスには、疑問のほとんどを解決してくれる手がかりが2つか3つある。
ライセンスと自社制作を見分ける
裏ジャケットで「bajo licencia de(〜のライセンスにより)」という行や、外国のオリジナルレーベル名を探す。それがあれば、外で制作された曲のスペイン盤だ。代わりに国内のスタジオと出版社のクレジットしかなければ、こちらの制作である。5か国に存在するレコードと、おそらくこの国でしかプレスされなかったレコードの違いだ。
再発、再収録、後年の版
当たった曲は何度も再登場しうる。オリジナルのマキシ、そのシーズンのコンピレーション、数年後のヒット集、そして再び流行したときの新しいリミックス。この連鎖のどこにいるかを教えてくれるのは、印刷された年とカタログ番号だけだ。懐かしさのために欲しいならどのバージョンでもいい。ミックスに使うなら、ほぼ必ずオリジナルのマキシが欲しくなる。
払う前に見るべきこと
レーベル面を読む段階からコンディションを評価する段階への流れは、リメンバーをアナログ盤で買う:金を払う前に見るべきことで詳しく書いた。この2つのカタログにとくに当てはまる点だけまとめる。大量プレス、ときに薄い盤、まず生き残っていないオリジナルの内袋、そして本当にプレイされた多くの個体。それは欠点ではなく、このフォーマットのプロフィールだ。
破産せずにリメンバーの箱を始める
自分を形づくった音楽を家に置くのが目的なら、この2レーベルは存在するかぎり最も理にかなった出発点だ。大量にプレスされ、どこでも売られ、今も流通している。あのシーンの中で、入札合戦の対象になっていない数少ない部分でもある。
3手で進める戦略
まず違う年のコンピレーションを2〜3枚つかむ。それで自分の位置がわかり、本当にまだ好きなものと、当時だけのものが見えてくる。次にマークした曲のマキシを取りにいく。ロングバージョンがあるのはそこだ。そして最後に、まだ気になるならプロモ盤やレア盤に入る。何を、なぜ探しているのかが自分でわかってからだ。
フォーマット間の価格のズレを利用する
20曲入りの2枚組コンピレーションは、値のついた1枚のマキシよりずっと安いことが多く、しかも聴き覚えのある音楽はより多く入っている。この非対称は、始めたばかりのあなたの味方だ。ロングミックスが必要な場面と、コンピレーションの短い版で足りる場面を見分けられるようになれば、予算はかなり伸びる。
カタログの周辺へ広げる
中心が固まったら、次の自然な一歩は、あのまわりを回っていた小さなレーベルに開いていくことだ。少数プレス、90年代末から2000年代初頭のTranceやmáquinaの盤で、大きな店には並ばなかったもの。箱にはその周辺の個体が入ってくる。BohemiaのAngelisから、Members Of MaydayのSonic Empireのようなものまで。どれも一点物のコピーで、状態はそのまま記述してある。狩りが面白くなるのはそこからだ。
よくある質問
Max MusicやBlanco y Negroのアナログ盤がライセンスかスペイン制作かはどうやってわかる?
裏ジャケットとレーベル面を読むこと。外国のレーベル名と並んで「bajo licencia de(〜のライセンスにより)」のような一行があれば、外で制作された曲のスペイン盤だ。国内のスタジオと出版社のクレジットしかなければ、ここで制作されたもの。アーティストがイタリア風や英語風の別名を使っていてもそうで、当時はごく普通のことだった。
Max MusicとBlanco y Negroのレコードは何年代のもの?
当店の商品ページでは、Max Musicのカタログ番号は80年代半ばから90年代末まで。Blanco y Negroはもっと長い範囲を覆い、80年代半ばから2000年代に十分入ったあたりまでだ。この重なりのおかげで、2つのカタログでスペインのダンスの20年近い変化を追える。
マキシとコンピレーション、どちらを買うべき?
用途次第だ。プレイするなら12"のマキシが欲しい。長いイントロと太い溝を持つエクステンデッドが入っていて、それがブースで機能する。曲との再会が目的で安く済ませたいなら、2枚組コンピレーションが少ない金額で多くの曲をくれる。ただしたいてい編集された版だ。
プロモ盤は通常盤より価値が高い?
必ずしもそうではない。プロモ盤はラジオ局とプレイする人に送られたのでプレス数は少ないが、それが実際の価値になるのは、商業盤に出なかったミックスを含む場合だけだ。余分に払う前に、どのバージョンが正確に入っているかを確認すること。promoのステッカーそれ自体は、音楽を1曲も足してくれない。
よくある質問
- Max MusicやBlanco y Negroのアナログ盤がライセンスかスペイン制作かはどうやってわかる?
- 裏ジャケットとレーベル面を読むこと。外国のレーベル名と並んで「bajo licencia de(〜のライセンスにより)」のような一行があれば、外で制作された曲のスペイン盤だ。国内のスタジオと出版社のクレジットしかなければ、ここで制作されたもの。アーティストがイタリア風や英語風の別名を使っていてもそうで、当時はごく普通のことだった。
- Max MusicとBlanco y Negroのレコードは何年代のもの?
- 当店の商品ページでは、Max Musicのカタログ番号は80年代半ばから90年代末まで。Blanco y Negroはもっと長い範囲を覆い、80年代半ばから2000年代に十分入ったあたりまでだ。この重なりのおかげで、2つのカタログでスペインのダンスの20年近い変化を追える。
- マキシとコンピレーション、どちらを買うべき?
- 用途次第だ。プレイするなら12"のマキシが欲しい。長いイントロと太い溝を持つエクステンデッドが入っていて、それがブースで機能する。曲との再会が目的で安く済ませたいなら、2枚組コンピレーションが少ない金額で多くの曲をくれる。ただしたいてい編集された版だ。
- プロモ盤は通常盤より価値が高い?
- 必ずしもそうではない。プロモ盤はラジオ局とプレイする人に送られたのでプレス数は少ないが、それが実際の価値になるのは、商業盤に出なかったミックスを含む場合だけだ。余分に払う前に、どのバージョンが正確に入っているかを確認すること。promoのステッカーそれ自体は、音楽を1曲も足してくれない。